ネット上のトラブル事例集
更新日:10.09.01
目 次(見たい項目をクリックしてください)
【1】ニセ情報にだまされないように!
【2】電子メールには氏名の記入を!
【3】自分のメールアドレスを他人に使わせないように!
【4】メールに潜むウィルスに警戒を!
【5】ソフトに潜むウィルスに警戒を!
【6】チェーンメールを呼びかけたり,伝達したりしないように!
【7】パスワード盗用によるなりすまし
【8】送信者メールアドレスを詐称しないように!
【9】学外掲示板への不正書き込み(席を立つ際はパソコンをログオフするように!)
【10】メールの送信相手に配慮を
【11】取り立て詐欺メールに注意
【1】ニセ情報に だまされないように!
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最近,学外のウェブサイトや掲示板に,法律に疎い人,常識に欠ける人(?)を 騙す内容を掲載しているところがあります。
実際には違法なことを,「合法である」というように,はじめから人を騙すつもりで,精神的ウィルスを潜ませた文章を掲載しています。
以下はその一例です。
活動時間はあなたの自由!!サイドビジネスでガッチリ稼ぎましょう。 あなたは先日、朝日新聞に掲載された「パソコン通信やインターネットに マルチ商法まがいの情報がのっている」という記事をご覧になりましたか? しかしその記事ではまた「これはマルチ商法と違い違法性はない」と弁護士 が解説していました。「完全に合法だ」と。 これがこの「スーパーマネーシステム」です。 このシステムは、前述のように完全に合法であるだけで なく、わずか5000円ちょっと(切手代)の金額で確実に100万円以上の利益を生み出します。やり方も 本当に簡単ですので、是非あなたも参加すること をお勧めします。 それではまずこのシステムの概略を説明します。 「金がほしけりゃここをみろ!」ってね! あとはお金が入って 来るばかりです。 (以下,省略) |
そして残念ながら,本学の学生がこのエサに引っかかり,記事内容を学外のウェブサイトの掲示板に書き込みました。その書き込み先から本学に 苦情が寄せられ,対応の仕方によっては警察への通報もあり得るという連絡と,本人からの謝罪文と管理方法の改善を要求されました。
本人に悪気はなかったようですが,「合法」という言葉に騙され, 結果として学外に迷惑をかけてしまいました。そのため,学生本人とその所属研究室の教授から詫び状を苦情の発信元に送り,謝罪したわけです。
書き込みは複数箇所に行なったので,それらにも本人から謝罪文を 送り,事後処理に多くの時間を割きました。
メールを発信したり,掲示板に書き込んだりする場合,マナーを守るのは当然ながら, 違法性にも十分注意する必要があります。
インターネットは便利な反面,使い方を誤ると,とんでもない しっぺ返しがある ・・・ということを再認識されるよう,お願いします。
【2】電子メールには氏名の記入を!
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本学の学生の1人が,学外の友人にふざけた内容のメールを送り, その友人から本学 webmaster宛に苦情が寄せられた事例があります。
学生がUNIXを利用する際のログイン名は学籍番号を基にして付けられていて,メールを出す場合も,次のように,ログイン名が発信人のメールアドレスになります。
学生のメールアドレスの例: g1099001@tcu.ac.jp
ところが,受取った相手は学籍番号からは発信人が誰であるか分からないため,見ず知らずの他人から自分を中傷するようなメールを受取ったと解釈した訳です。
発信した学生がメールの本文中に自分の氏名さえ書いておけば, 問題にはならなかった事例です。
【3】自分のメールアドレスを他人に使わせないように!
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本学のA研究室の学生Xが,遊びに来た(?)高校時代の友人に自分のメールアドレスを使わせ,その友人が出身高校にふざけた内容のメールを出したため,その高校から 学生Xのマナーの悪さを指摘された事例です。
【4】メールに潜むウィルスに警戒を!
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電子メールで送受信できるのは,基本的にはテキストのみですが,パソコン上で動作する最近の電子メール用ソフトでは,バイナリ形式のファイルをテキストに添付して送受信することが可能になっています。
これを使うと,例えば,実行形式のファイルやワープロの文書ファイルも送受信できます。
ところが,この機能を利用してウィルスを潜ませたバイナリファイルを送り付けてくる場合があります。ワープロソフト「Word」の文書ファイルとして送り付けられた文書をWordで開いたところ,ウィルスに感染したという例が報告されています。
したがって,受け取ったメールに正体不明のファイルが添付されている場合は直ちに破棄するのが無難です。あるいは,実行したり,アプリケーションでオープンする前に,送信者にその内容を確認するべきでしょう。
また逆に,自分からもバイナリファイルを添付したメールを発信するのは,相手に余計な手間をかけることになるので,なるべく控えた方が良いでしょう。
【5】ソフトに潜むウィルスに警戒を!
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最近,ウェブページ上でフリーソフトが容易にダウンロードできるようになっている サイトが多く開設されています。
ところが,ダウンロードしたソフトを自宅に持ち帰って,自分のパソコンで使い始めたら,ウィルスに感染し,パソコンが全く動作しなくなった,という経験をした学生が本学にいます。
多くのフリーソフトは作者が善意で公開していますが,中にはウィルスを潜ませて公開しているものもあるようです。そして,一般には,それらの区別がつきません。また,フリーだから危険,シェアウェアなら安全というわけでもありません。
という次第ですので,センター内のパソコンでソフトのダウンロードは絶対にやめてください。
また,自宅などでダウンロードしたソフトや友人等などから譲り受けたソフトをセンターで使用することもやめてください。
もし,これらに違反し,センター内のパソコンがウィルスに感染する事態が発生すれば,何等かの防止策を採らざるを得ず,利用の自由度が下がることは必至です。
【6】チェーンメールを呼びかけたり,伝達したりしないように!
1997年9月10日前後,学内で以下のような書き出しで始まるメールが飛び交いました。
重要 警告 もし、“JOIN THE CREW"というタイトルのe-mailを受け取ったら、 絶対に開かないでください。 もし開いてしまうと、ハードディスクのすべてが消えてしまいます。 この文書をできるだけ多くの人に送ってください。 これは、新種のウイルスであり、知らない人がたくさんいます。 この情報は、今朝、IBMから手に入れました。 この情報をインターネットにアクセスする人に知らせてあげてください。 |
新型ウイルスへの警告を促す もっともらしい内容なので,これを受け取った学生は善意から多くの人に転送し,それを受けた人がまた多くの人に転送し… ということが繰り返され,学内だけでも数百通が飛び交ったらしく,何通もこのメールを受け取った人がいます。
しかし,このメールは「日本デマウィルス」という名前が付いているほどの デマ情報で,それがネットワーク上を飛び交うという「チェーンメール現象」 を引き起こしました。
チェーンメール現象の一般的傾向として,一旦はデマ情報が乱れ飛び,一息すると 今度は「あれはデマだって!」というメールが乱れ飛んで,これがまた チェーンメール現象を引き起こし,ネットワークトラフィックを不必要に 増大させてしまいます。
このように,チェーンメールはネットワーク利用のマナーに反するばかりでなく, その大部分はデマ情報なので,受け取っても無視してください。
また,多くの人に伝える必要があると思われる情報でも,チェーンメールとして発信/中継することは止め,電子ニュースまたはウェブページに掲載してください。
ただし,掲載する前に,情報が正しいということと,情報の出所を確かめて,明示してください。それには情報の第1発信者に直接聞くのがよいでしょう。 未確認のまま掲載することは止めるべきです。
その掲載情報を学内に広く周知する必要がある場合は,情報基盤センターSCにご連絡ください。
【7】パスワード盗用によるなりすまし
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メールサーバの利用者のパスワードを盗用して,到着メールを盗み読みしたり,他人になりすまして外部にメールを発信した事例が発生しました。
盗用した学生に対して所属学科が処分を致しましたが,盗用された学生もメールサーバへの利用登録時のパスワードを変更せずに使い続けていた,という点で反省する余地があります。
この事例はメールサーバで発生しましたが, 同様な事例はセンター内のWindowsサーバ,さらには各学科や研究室のサーバでも起き得ます。
再発防止にはパスワードの管理が重要です。利用登録された時点のパスワードを今でも使い続けている人は,他人に推測されにくいパスワードに至急変更してください。
なお,このような事例や学外からの不正侵入防止のため,パスワードを変更しない限りログインできない…という措置をとる可能性があることをご承知おきください。
【8】送信者メールアドレスを詐称しないように!
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送信者メールアドレスを詐称し,相手を戸惑わせる内容のメールを送り付けた事例が発生しました。 発信者が誰か分かるか…という挑戦的な文面も含まれていました。
受け取った学生は大変不快に感じ,情報基盤センターSCに調査を依頼してきました。センターで調査したところ,発信者が特定できましたが,それは受信者の友人でした。
ほんの軽い気持ちだったかもしれませんが,友人関係に深い傷を作る結果になってしまったわけです。
発信者には厳重注意と共に,情報基盤センターSCの利用停止処分が科せられました。
【9】学外掲示板への不正書き込み
席を立つ際はパソコンをログオフするように!
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学外の掲示板に品位を疑われる投稿をした事例が発生しました。これは,ある学生がセンターのパソコンをログオンしたままの状態で席を立ったため,別の者がそのパソコンで学外の掲示板にイタズラ書きをしたものです。これに対し,厳しい苦情を受けました。
ログオンしたまま席を立った学生は一見被害者にも思えますが, イタズラできる環境を残したことに対する責任は問われます。
たとえ作業途中でも,席を立つ際は必ずパソコンをログオフまたはシャットダウンしてください。
なお,学外の掲示板に対するイタズラ書きは,その後も数件起きていますが,いずれも「犯人」は特定され,利用停止処分になっています。
今後もこのような事例が頻発すれば,停学・退学を含む厳しい処分を検討しなければならなくなります。そのようなことにならないよう,良識ある行動をお願いします。
【10】メールの送信相手に配慮を
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日本のある大学で英語の授業の一環として日本人学生がアメリカの大学生との間でメールによる文通をしていました。生きた英語が学べる,という点でこの授業自体は大変効果があったとのことですが,以下のような事例が発生したそうです。
ある日本人女子学生がアメリカ人女子学生との間で日常的な事柄のやり取りを続けていましたが,夏休みが終って,次のような内容のメールをアメリカに送ったところ,途端に返事が来なくなったそうです。
「夏休み中に海に行ったら日焼けしたので,正月までに元の白い肌に戻さないと,成人式の着物が似合わなくなっちゃう」
後で分かったことですが,相手は黒人だったそうです。
知らぬ間に相手を傷つけてしまった事例ですね。
【11】取り立て詐欺メールに注意
最近,サイト利用料を振り込むように促す,以下のような詐欺メールが横行しています。
From: 債権管理 |
このようなメールを受け取った場合,心当たりが無いものであれば無視し,問い合わせや抗議の連絡を取らないようにしましょう。
不用意に連絡を取ると,電話番号や氏名などの個人情報を相手に渡してしまうことになります。
このようなメールを受け取り,不安だと思いますが,多くの場合は一度だけしか届きませんので安心してください。
心配な方は,センター事務室へご相談ください。
また,受け取ったメールは削除せずに保存しておいてください。
度重なる場合や実際に金銭的・脅迫的な被害にあった場合には,それらを証拠品として警察に訴え出ることができます。